プロテオグリカンはどんな働きをするの?

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保水性に長けているたんぱく質と多糖の複合体

美容効果と健康的な身体づくりにおいて注目されています

プロテオグリカンというのは、たんぱく質と多糖の複合体のことです。構造としては、中心となるコアタンパク質にたくさんの糖質が結合する形態をしていて、この糖鎖と糖鎖の間に水分を保持する働きがあることから保水性に長けている、という特性があります。

そんなプロテオグリカンは、コラーゲンやヒアルロン酸同様すべての動物の皮膚や軟骨などに存在しており、皮膚においては張りや弾力を生み出す役割を担い、関節では軟骨に含まれる形でクッションのような役割を果たしています。

そのような性質をもつプロテオグリカンゆえ、その美容に対する効果はサプリメント分野で既によく知られているコラーゲンやヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などの成分以上の潜在能力を秘めている存在として古くから高い注目を集めていました。

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研究の促進により化粧品への応用が進められています

分子量が大きく複雑でしかもその成分をそのまま取り出すことが難しいがゆえに値段が非常に高いため、高い関心と裏腹基礎研究すらあまり進まず、当然応用研究は行われていない状態にありました。

しかし、その状況は近年大きく変わりました。これは、東北地方の郷土料理として知られている「氷頭なます」に含まれる多量のプロテオグリカンをお酢の力を借りることで簡単に抽出できることが発見されたためです。

これによりそのコストは一気に下がり研究が盛んに行われ、実際に高い保水力や弾力性、潤滑性を活かして化粧品などへの応用が進められています。

美容分野だけでなく健康食品や医療分野にも応用

また、近年の研究では細胞の黄泉がえり因子と呼ばれる上皮細胞増殖因子似た作用を持つことまで確認されています。 そんなプロテオグリカンの応用例には、美容分野だけでなく健康食品や医療分野も含まれます。

これは、プロテオグリカンが細胞の増殖や分化、免疫機構の調整に深く関わっているがゆえに、抗炎症作用やアンチエイジングなどの機能を有していることが明らかになったためです。

さらに、ある研究では関節炎やメタボリックシンドロームの改善、瘍性大腸炎の症状緩和などの効果も確認されています。

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