パラオキシ安息香酸エステルという防腐剤
化粧品の中には、パラベンフリーとうたわれるものが最近増えており、安全性をアピールしているものも少なくありません。パラベンフリーとはパラオキシ安息香酸エステルが含まれていないことを指し、肌に刺激の強い物質が含まれていないことから体に優しいと考えられています。
パラオキシ安息香酸エステルは、様々な雑菌の繁殖を抑える効果があり、防腐剤として化粧品などに広く利用されてきました。これにより雑菌の繁殖が抑えられることから化粧品を長期間保管することができると言うメリットを持っているのです。
一部の人にはデメリット
しかし、肌の弱い人にとっては刺激が非常に強く肌荒れを引き起こしたり、場合によっては火傷のような症状が発生し跡が残ってしまうことがあるので注意して使用しなければなりません。
しかしこのような症状が引き起こされる事は一部の人と、症状にもかなり個人差があるため、実際には自分自身で使用をしてみるまで、なかなかわからないと言う問題もありました。
少ない量で効果的な防腐剤で、大体数の人で毒性は低いとされていますが、危険というイメージがついてしまっていることもあり、パラベンフリーの表記は多くみられるようになりました。
化粧品の保管状態にも十分注意
従来は化粧品は長期間使用するため、防腐剤が含まれていないと日持ちがせずになかなか使いきれるものではなかったことから、この防腐剤を含まない化粧品はごく1部のものを除いてほとんど市販されていないのが一般的でした。
しかし、最近ではパッケージの改良も進み、防腐剤を含んでいなくてもある程度の期間保管を、しっかりと行えば日持ちをさせることができるものが増えています。
しかし防腐剤が含まれていないことから保管状態によっては雑菌が繁殖しやすい状態となってしまうため、基本的には短期間で使い切ることが理想の使用方法となります。
パラベンフリーの化粧品は使い方をよく守って
保管方法は日当たりのいいところを避けて、冷暗所に保管するなど個別に適した保管方法が指定されているので、これを守ることが必要となります。
またパッケージによっては使い切りの分量だけを小分けにしているものもあるので、必要に応じてこれらを上手に使い分けることが重要です。
防腐剤が含まれていないため肌への刺激が少なく、安心して利用することができる反面、保管等には十分に注意をしなければならないのがパラベンフリーの特徴なのです。