トウキとは?
トウキ(当帰)は、セリ科トウキ属の多年草です。学名は「Angelica sinensis」で、中国原産の植物ですが、日本でも古くから栽培されています。
草丈は60~90cmほどで、茎は中空で、葉は羽状複葉です。花は白色で、7~8月に咲きます。根は肥厚して、長さは10~20cm、太さは3~5cmほどになります。
トウキは、古くから中国で漢方薬として用いられてきました。日本でも、江戸時代には「トウキ」という名前で薬草として栽培されていました。
トウキの特徴
トウキの特徴的な成分として、フタリド類やビタミンE、セレンなどが挙げられます。フタリド類は、血管拡張作用や抗炎症作用、鎮痛作用などの作用を持つ成分です。
ビタミンE
ビタミンEは、抗酸化作用や血行促進作用、美白作用などの作用を持つ成分です。
セレン
セレンは、抗酸化作用や免疫力向上作用などの作用を持つ成分です。
これらの成分により、トウキにはさまざまな効能や効果が期待されています。
トウキの効能や効果
トウキの効能や効果は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
- 血行促進作用
- 体力増強作用
- 婦人科系の働きを活性化させる作用
1.血行促進作用
トウキのフタリド類には、血管を拡張して血流を促進する作用があります。そのため、冷え症や血行不良による肩こり、腰痛、頭痛などの改善に効果的です。また、血行が促進されることで、新陳代謝が活発になり、疲労回復や美肌効果も期待できます。
2.体力増強作用
トウキは、ビタミンEやセレンなどの栄養素が豊富に含まれているため、体力増強や免疫力向上に効果的です。また、フタリド類には、造血作用や抗酸化作用もあるため、貧血や老化の予防にも役立ちます。
3.婦人科系の働きを活性化させる作用
トウキは、女性ホルモンのバランスを整える作用があります。そのため、月経不順や生理痛、更年期障害などの婦人科系の症状の改善に効果的です。また、子宮や卵巣の働きを活性化させるため、不妊症の治療にも用いられます。
トウキの副作用
トウキは、一般的に安全性の高い生薬ですが、過剰に摂取すると、頭痛やめまい、吐き気などの副作用が出ることがあります。また、妊娠中や授乳中の女性は、医師に相談してから服用するようにしましょう。
トウキの利用法
トウキは、漢方薬やサプリメント、化粧品などに利用されています。漢方薬としては、月経不順や生理痛、更年期障害、冷え症、肩こり、腰痛などの症状に用いられます。
サプリメントとしては、血行促進や体力増強、美肌などの目的で利用されています。また、化粧品としては、血行促進や保湿などの目的で利用されています。
トウキは、さまざまな効能や効果が期待できる生薬です。ただし、副作用が出ることもあるため、用法・用量を守って安全に利用するようにしましょう。