温泉が健康に良いと知っている人でも、その理由まで把握できているケースは多くありません。いろいろな効果がありますが、中心となるのは温浴による温熱作用です。
湯船に浸かって温熱作用
湯船につかることで体が温まりますが、そのときに体中の血管が広がっていきます。これにより血行が促進され、栄養素や酸素が全身にくまなく送られるようになるのです。
そうすると基礎代謝が高まり、老廃物や二酸化炭素が運び出される能力も上がります。すなわち、必要なものが届けられて不要なものが排出されるため、身体全体が望ましい状態になることが期待できます。
温泉に浸かってリラックス
温泉に入ったときに、疲れがよくとれると感じる人もいるでしょう。これは精神的なリラックス効果も関係していますが、疲労物質が少なくなる影響も大きいです。
乳酸が代表的なものであり、それらが排出されることで回復する作用も見込めます。
温泉の温度と健康
温度も健康に関係している大きな要因です。高めの温度設定になっている温泉につかると、眠気が吹き飛ぶような覚醒の効果を得られます。これは単純に熱さの衝撃を受けたからではなく、交感神経が活性化することによるものです。
交感神経と副交感神経
これは興奮や緊張に関する自律神経であり、低温の温泉に入ると反対の働きをする副交感神経が優位になります。こうした複合的な神経の作用が関係しているので、自宅で軽くつかるだけの入浴とは、やはり温泉は違うのです。
水圧によりマッサージ効果
さらに、お湯による水圧効果も影響があると考えられています。体の皮膚に圧力を受けることでマッサージの作用を受けられるからです。
しかも温泉の成分を含むお湯なので、単純に押されているケースとは大きく異なります。
圧力を受けるうちに発汗も促されるようになってきます。前述の基礎代謝がさらに上がり、体中がデトックスされたような状態になっていくのです。
浮力を感じることでリラクゼーションの効果も高まり、メンタルがケアされることも多いです。このように、心身に対してポジティブな変化が生じるというわけです。